事業承継における自社株買い|目的や株価への影響など詳しく解説
事業承継を行う場合には、自社株式を後継者へ集約していく必要があります。業績が上がっていくと株式の評価額も上がっていくため贈与税や相続税が多くかかることになり、株式を集約する際のコストが負担になる傾向にあります。
そのような場合には、自社株買い、事業承継税制の活用、持株会社への移行などの対応が検討可能です。
ここでは、事業承継における自社株買いの目的などについて解説していきます。
■自社株買いの活用
自社株買いの手法が活用される場面で最も多いのは、オーナー家以外の株主が所有している株式を自社株買いし、自社株買いしない株主に経営権を集中させる場合です。
買取価額については、買取対象とする株主の意向、税務上の評価額、会社の資金余力などを総合的に考慮して決定される傾向にあります。オーナー家が所有する株式を
自社株買いの対象とすると、税務上の評価額が高額になりやすいため、株式譲渡者に思わぬ課税が発生するため注意が必要です。
その他、相続した株式について、相続税の納税資金を捻出するために自社株買いを行う場合もあります。
その場合には、自社株買いによって生じる所得について、特例が設けられているため、
通常の税負担よりも低い負担で自社株買いが可能になります。
■自社株買いの影響
自社株買いをすると、株式の流通量が減るため、自社株買いをしなかった株主の保有比率が上昇することになります。従って、オーナー家が自社株買いを行うと、
オーナー家の保有比率が下がることになり、オーナー家以外が自社株買いを行うと、オーナー家の保有比率が上がることになります。
また、自社株買いにより、会社の資金が減少するだけでなく、会社の自己資本が減少することになるため、財務諸表に与える影響や締結している借入金の契約条項を確認し、
悪影響を及ぼす可能性がないか、慎重に検証する必要があります。
その他、自社株買いを行った株主への課税関係も複雑な取り扱いになることから、税務上の取り扱いについても事前に検証しておく必要があります。
当事務所では、札幌市、小樽市、石狩市、江別市、千歳市、北広島市、恵庭市、当別町、南幌市、岩見沢市、苫小牧市を中心に、北海道全域の皆様からご相談を承っております。
「事業承継」に関することは、税理士法人名南経営 札幌事務所にご相談ください。
当事務所が提供する基礎知識
-
中小企業と小規模事業...
中小企業や小規模事業の企業は資金力も乏しいため、事業拡大をしづらい傾向にあります。しかし、中小企業や小規模事業 […]
-
記帳代行とは
記帳とは、事業を行っていくなかで生じた取引の内容を「帳簿に記入をすること」を指します。日々の取引を記録し、決算 […]
-
事業承継における自社...
事業承継を行う場合には、自社株式を後継者へ集約していく必要があります。業績が上がっていくと株式の評価額も上がっ […]
-
事業承継において自社...
「事業承継を検討しているが、具体的にどんな方法があるのだろうか」「事業承継について相談できる先はないのだろうか […]
-
太陽光発電も対象!中...
中小企業の経営において問題になってくるものの一つとして、設備投資があげられます。設備投資は多額の資金がかかり、 […]
-
相続手続きの流れ
ご家族が亡くなった時、相続を行います。相続手続きでは、様々な手続きを行う必要があります。 相続には、 […]
よく検索されるキーワード
事務所概要
事務所名 | 税理士法人名南経営 札幌事務所 |
---|---|
所在地 | 〒060-0042 北海道札幌市中央区大通西5-1-1 桂和大通ビル38 6階 |
電話番号 | 011-261-8880 |
FAX番号 | 011-261-8881 |
受付時間 | 9:00~18:00(時間外でも事前ご予約で対応可能です) |
定休日 | 土・日・祝日(事前ご予約で対応可能です) |
アクセス | 地下鉄南北線・東西線・東豊線「大通」駅 徒歩3分 |