法人税の計算における繰越欠損金とは?条件やメリットを解説
赤字が発生した際に、法人税負担を減らす働きをするのが、法人税の繰越欠損金の制度です。
本記事では、法人税の計算における繰越欠損金の条件やメリットについて解説します。
法人税の繰越欠損金とは
法人税の繰越欠損金とは、ある事業年度に発生した赤字を、翌年度以降の黒字から差し引くことができる制度です。
通常、法人税は単年度ごとに利益をもとに課税されますが、この制度を利用することで、過去の損失と将来の利益を相殺することが可能になります。
これにより、赤字が出た翌年に利益が出た場合でも、過去の損失分を差し引いた後の金額に対してのみ課税されるため、税負担を抑えることができます。
現在、繰越欠損金を控除できる期間は最長で10年間です。
資本金1億円超の大企業の場合は所得の50%まで、資本金1億円以下の中小法人等については、所得の全額を上限として控除することが可能です。
繰越を行うための条件
法人税の繰越欠損金を適用するためには、以下の条件を満たしている必要があります。
◼️青色申告書の提出
欠損金が発生した事業年度において、青色申告書を提出している必要があります。
白色申告では、災害による損失などの例外を除き、原則として赤字の繰り越しは認められません。
◼️継続的な申告書の提出
欠損金が発生した年だけでなく、その後の各事業年度においても継続して確定申告書を提出している必要があります。
申告を怠ってしまうと、過去の欠損金を利用する権利を失ってしまう恐れがあるため注意が必要です。
◼️帳簿書類の保存
欠損金の根拠となる帳簿や領収書などの書類を一定期間、適切に保存しておかなければなりません。
繰越欠損金のメリット
法人税の繰越欠損金を活用するメリットは、キャッシュフローの改善を期待できる点にあります。
大きな赤字が出た後に事業が軌道に乗り始めたなどの際、本来支払うべき法人税を軽減できるため、手元に残る現金を増やすことができます。
この資金を新たな設備投資や借入金の返済などにあてることで、会社経営を安定させやすくなります。
まとめ
法人税の繰越欠損金は、過去の赤字を将来の利益と相殺することで、法人税負担を軽減できる有効な制度です。
ただし、青色申告を行うといった、いくつかの条件を満たしていないと利用することができません。
繰越控除によるメリットを活かし、会社の経営に活用していきましょう。
法人税の手続きや制度に不安がある場合は、法人税に詳しい税理士へご相談ください。
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